Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

イギリス黄金時代☆ターナーに会いたくて

Musée du Luxembourg(リュクサンブール美術館)で開催中の“L'âge d'or de la peinture anglaise De Reynolds à Turner”(イギリス絵画の黄金時代・レイノルズからターナーまで展)へ行ってきました。

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Tate Britain(テート・ブリテン)が所蔵する18世紀後半から19世紀前半のイギリス絵画黄金時代の名品が集結。フランスでの公開は極めて珍しいレイノルズ、ゲインズバラ、ターナーの絵画作品を展示☆

と聞いたら、なかなか行く機会がない近くて遠いロンドンなので行かねば!と。

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そしてその目的はただ一つ、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(Joseph Mallord William Turner)作品が見たい、会いたいからと言っても過言ではな〜い。

まず最初のコーナーはJoshua Reynolds(ジョシュア・レノルズ)の作品。

<Joshua Reynolds・Frederic Howard 5e comte de Carlisle>

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そして肖像画コーナー。

<Johon Hoppner・Jane Elizabeth comtesse  d'Oxford>

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家族を描いたプライベートな作品コーナーへと続きました。

<Joshua Reynolds・Miss Crewe >

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可愛い少女や子供達の絵に気持ちがほっこりするもののターナー作品はどこ??

と会場の半分ぐらいを見てきたところでまだ出会えず。

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4つ目のセクションから風景画の登場。

ようやくターナーに近づいてきた感じ。

<Thomas Barker of Bath・Paysage avec des figures et un troupeau de mouutons>

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思わず引き寄せられたのは、他に並んだ作品とは違ったオーラ?を放っているように感じた水彩画。

誰の作品かと思ったらWilliam Blake(ウィリアム・ブレイク)

ブレイクは「イギリスが生んだ遥かなる最大の芸術家」とも評される詩人で画家。

なんとも幻想的な作風で、もっと見たかったかれど作品は数点のみ。

<William Blake・Homere et les poetes aniques>

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 もう展示が終わってしまう、ターナーは??と思ったところで、ようやくありました!

<Chamonix et le Mont Blanc>

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ターナーは18世紀から19世紀にかけてイギリスで活躍した風景画家、ロマン主義の巨匠。

その作品の特徴と言えば大気と光り☆

美しい風景を追い求め、イギリス国内はもちろんスイス、イタリア、フランスなどヨーロッパ各国を数多く旅した画家です。

(好きな作品のひとつ、「解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テメレール号」)

1920px-Turner,_J._M._W._-_The_Fighting_Téméraire_tugged_to_her_last_Berth_to_be_broken.jpg

1775年ロンドンのコヴェント・ガーデン生まれ。

父親が理髪店を営む当時の下流中産階級に育つ中で、母親は精神疾患を患っていてターナーが29歳の時に亡くなりました。

<Partie de la facade de Saint-Pierre de Rome,avec l'Arco delle Campane>

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私自身はこれまでターナーの絵は個人コレクション展など特別展覧展で何度か観ただけなのですが、そんな中でこの作品好き!と感じるのが度々ターナーだったので、年々気になる画家となり、ここ数年で私の大好き画家ランキングの中で急上昇。

ざっくりのクロノロジーを確認すると、若くして成功した画家だったことを知りました。

ターナーは小さい頃から絵が上手で、14歳で王立美術大学に入学。

21歳で初個展を開催。

29歳で自身の作品を展示するギャラリーをオープン。

24歳でアカデミー準会員、その3年後には正会員になり、1807年には32歳で王立アカデミー美術学校の教授になっています。

その後キャリアも順調で王立アカデミーの副会長にまで登りつめました。

1851年に76歳で亡くなり、ターナーは専用展示室を造るという条件で、約300点の油彩画と約20,000点の水彩画を国家に寄贈し、それが現在Tate Galleryに展示されています。

<La destruction de Sodome>

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その性格は気難しく、無口(自分の言葉に労働者階級訛りがあったこともコンプレックスだったとか)つき合いも悪く、父親を除いて親友もなし?!

その父が亡くなってから鬱病になったり、年を重ねるにつれ奇行が増えたそう。

ま、でも大成した芸術家で「あの人、いい人だよね〜、常識的だよね」なんて言われることの方が少ない気もするので、芸術家は生み出す作品と人となりは別のもの。。

生涯を通じて「光り」を求め、描き続きたと言われるターナー作品を本展でもっと観れると思っていたのですが、残念ながら最後のコーナーに数点のみ。

いかにも!な風景画、ターナーが旅したヨーロッパを観たかった…。

展示室のラストの壁にかかった「ソドムの破壊(滅亡)」を名残り惜しく鑑賞。

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ターナーに会うにはやはりロンドンに行くしかない!?

☆Belle et Bonne Blogも絶賛更新中☆
 
 

<info>

*L'âge d'or de la peinture anglaise De Reynolds à Turner(イギリス絵画の黄金時代・レイノルズからターナーまで展)は2020年2月16日まで

Musée du Luxembourg(リュクサンブール美術館)
19 Rue de Vaugirard, 75006 Paris
01 46 34 31 19

 

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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